
Don’t let yourself be swayed
「主人公」という言葉は、小説や映画のドラマを引っ張る「メインのキャラクター」として日常的に使われていますが、もともとは禅(仏教)に由来する言葉です。
意外に感じられますが、本来の意味を知ると、これまでの対話のすべてがここへ繋がっていたことに気づかされます。
本来の「主人公」の意味
禅の世界における「主人公」とは、外部の環境や状況、他人の意見などに振り回されない、「本当の自分(本来の自分自身)」のことを指します。
自分の内側にあって、どんな時もブレずにどっしりと鎮座している「真実の自己」こそが、本来の「主人公」です。
瑞岩(ずいがん)和尚の「主人公!」
この言葉の語源として有名なのが、中国の禅僧・瑞岩(ずいがん)和尚のエピソードです。瑞岩和尚は、毎日一人で坐禅をしながら、大声で自分に問いかけていました。
瑞岩: 「主人公!」(本当の自分よ、目を覚ましているか!)
自分: 「はい!」(応答する)
瑞岩: 「醒々(せいせい)着(じゃく)たれ!」(しっかり目を覚ましていろよ!)
自分: 「はい!」
瑞岩: 「他日、人に瞞(だま)されることなかれ!」(これからは絶対に、他人の意見や外の状況、自分のエゴに騙されるなよ!)
自分: 「はい、はい!」
彼はこうして毎日、外側の世界や感情(欲・イライラ・不安など)に主導権を奪われそうになる自分を、「主人公!」と呼びかけることで引き戻していたのです。
これまでの禅語との繋がり
映画やドラマの主人公は、自分の人生のストーリーを自分で選択し、進んでいきますよね。
これまでの禅語も、すべて「自分の人生の『主人公』として生きるため」のものでした。
環境や他人に振り回される状態:
「主人公」の座を、外の状況やエゴ(執着)に奪われている状態。回光返照・知足・放下著をする状態:
外に向けた意識を自分に引き戻し、本来の「主人公」の座に再び座り直すこと。
「自分の心の主(あるじ)は自分自身である」と目覚め、行雲流水のようにしなやかに生きる人こそが、自分の人生の真の「主人公」と言えます。
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